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漁師結び「最強結び」の結び方と引張強度

漁師結び「最強結び」の結び方と引張強度
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比較的太めのラインを結ぶのに適したノットである「最強結び」。逆にPEラインは苦手です。

釣りの結び方はこちらの記事にまとめています。

釣り糸の結び方一覧と強度比較

釣りに不可欠な様々な結び方とその強度を徹底解説しています。 主要な結び方から最強とされる結び方まで、...

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千切伝助
元水産養殖業従事者

退職後、「何か自分で作りたい!」という強い思いが湧き上がり、長年親しんできた海の世界、特に潮の満ち引きに関する知識を活かしたいと考え、潮汐Webアプリ『タイドウェザー』を開発しました。

振り返れば、私のDIY人生は意外と早くから始まっていたのかもしれません。
1994年、まだ珍しかったパソコンを自費で購入し、九州の養殖場で育てていたブリ、カンパチ、ヒラメの在庫管理をエクセル化したのが、プログラミング的なことへの最初の挑戦でした。手作業での管理から解放された時の感動は忘れられません。

このWebサイトのWordPressテーマも自作です。既製品では満足できない、そんなDIY精神が私の原動力です。
漁師さんが採ってきた稚魚に1年間エサをやり、育てた成魚を市場に出荷していました。
還暦を迎えた今も、自分で考え、試行錯誤しながら何かを作り上げる喜びは変わりません。この『タイドウェザー』が、海を愛する皆様のお役に立てれば幸いです。

複数ある漁師結びのひとつである「最強結び」

漁師結びと呼ばれる結び方は3つくらいあって、まぎらわしいのでそれぞれ以下のように別名がついています。

  • 漁師結び(完全結び)
  • 漁師結び(最強結び)
  • 漁師結び(ジャンスィックSP/八丈掛け)

最強結びは比較的太めのラインを結ぶのに適している

クリンチノットのように結び目を作る時の巻き数が多いと、最後に締める時に巻き付けが多いがゆえの摩擦抵抗で、太いラインになるほど素手では締めきれずペンチなどで端線を引っ張る必要があります。

この「最強結び」は巻き数が2回なので、締める時の摩擦抵抗が少なく、太い糸でも楽に締め付けることができます。

最強結びの結び方

STEP
アイ(穴)の手前から奥に端線を通して、結びしろを20cm確保する。
最強結びの結び方STEP1
STEP
もう1回アイに通して2cmの輪を作る。
最強結びの結び方STEP2
STEP
下の画像のように、端線を「輪の下」から「輪と本線の下」へと持っていく。
最強結びの結び方STEP3
STEP
もう1回、端線を「輪の下」から「輪と本線の下」へと持っていき、1cmの輪を2つ作る。
最強結びの結び方STEP4
STEP
下の画像の位置で「3つの輪の下」から輪の中を通す。
最強結びの結び方STEP5
STEP
端線を引っ張って、アイから結び目を遠ざけながら結び目の形を整え、結び目を水で濡らす。
最強結びの結び方STEP6

結び目の形を整えるだけでまだ力一杯締め付けません。この後結び目をすべらせて移動させますし。

STEP
結び目の形が整ったら、今度は本線を引っ張って結び目をアイにゆっくり寄せる。
最強結びの結び方STEP7
STEP
本線と端線を交互に引っ張って締め付けて完成。
最強結びの結び方STEP8

完成した結び目はアイの横でラインがクロスしますがそれで正常です。

アイの横でラインがクロスしますがそれで正常

ラインのクロスが気になって、「あーでもない、こーでもない」と何回も結んで模索しましたが、この結び方の構造上クロスするようです。

最強結びの引張強度

強度テストを行う前までは、「最強」というからには、どれだけの強度が出るのか楽しみでした。

強度テストはデジタルフォースゲージと自作のスタンドで行っています。

釣糸の強度を測りたくてフォースゲージを購入してスタンドを自作

釣り糸の強度を測定するためにデジタルフォースゲージを購入。ラインについてかねてから疑問に思っていたこ...

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フロロラインでの最強結びの強度

テストに使用したのは3号フロロライン(魚に見えないピンクフロロ船ハリス)です。

最強結びは2cmの輪を作ってからそれよりも小さい1cmの輪を2回巻いて2コ作りますが、それを倍の4回巻いたら強度は上がるのかも同時に測定して確認しましたが、結果は変わらず、最強結びの引張強度は75%前後のようです。

巻き数強度
2巻き75%
4巻き74%

ユニノットも75%くらいの強度ですから「最強」の称号がふさわしいのかは疑問です。

アイ(穴)に対して2重のラインでホールドしているので、その分、負荷が2本に分散するので耐摩耗性はユニノットに比べれば良いと思われます。

カーボナイロンラインでの最強結びの強度

デュエルのCN500の3号カーボナイロンラインでは、最強結びの2巻きでの平均強度は97%でした。

最強結びはPEラインの直結びではすっぽ抜けます

これまで色々な結び方でPEラインに使用した時にすっぽ抜けるのかテストしてきましたが、この「最強結び」ほどあっけなくすっぽ抜けるノットは初めてでした。

使ったPEラインはシマノのピットブル8の0.8号ですが、すべりやすく細いラインは最強結びは苦手なのでしょう。

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